Distillerie des Menhirs : 世界でただ一つの蕎麦ウィスキー蒸溜所

皆さんはウィスキーはお好きですか?

そしてどんなウィスキーがお好きでしょうか。

 

「蕎麦ウィスキー」と答えられた方は、メニール蒸溜所(Distellerie des Menhirs)、あるいはEDDUの名前をご存知のことでしょう。ブルターニュのプロメラン市にあるこの蒸溜所は、世界でたった一つの蕎麦ウィスキーの作り手さんなのです。

TakakoとNaokoは今年の1月に、日本からのお客様と一緒にこちらの蒸溜所にお邪魔しました。二人ともウィスキーはあまり嗜む習慣がなかったのですが、こちらのウイスキーの味にはすっかり感激してしまいましたので、是非、ご紹介させてください。

なお、メニール(またはメンヒル)とは巨石遺跡物のことで、道路を挟んだ向かいにこのメニールがあることから、蒸溜所の名前はつけられました。

メニール蒸溜所の生産者さんは、5代にわたって蒸溜業を営むル=レイさん一家です。

この家族の蒸溜の歴史は、1921年に始まります。現代表の高祖母に当たるフランセさんが移動式の蒸溜機を入手、当時は、この移動式蒸溜機を広場に置き、お客さんが原料を持ち込んで製造という方法が一般的で、フランセさんもそのような形で蒸留業を営んでいました。

その後息子のギヨームさん、またその息子のルネさんへと蒸溜業は引き継がれていきました。ルネさんの息子、そして現代表達の父親であるギイさんも、一度は学校の先生になられたものの、最終的には家族の伝統を守る道を選びました。

ギイさんは1986年に現在の場所にりんご園と蒸溜所を作り、蒸溜酒のほか、ポモーPommeauの製造をはじめました。

ポモーとはブルターニュのお酒で、りんごジュースとシードルの蒸溜酒ランビッグLambigを合わせて作る、食前酒として頂く甘いお酒です。ランビッグはカルバドスCalvadosと同じものですがブルターニュ産のものを指し、カルバドスはノルマンディーで作られるものを指します。

その後、ギイさんはりんごで蒸溜酒ができるのであればと、蕎麦を原材料とした蒸留酒づくりに着手します。そして、2002年、世界で唯一の蕎麦ウィスキー「EDDU」の販売を開始したのでした。

それでは、前置きはこれまでで、製造所の中を拝見することにしましょう!


蕎麦ウィスキー作りは、まずは蕎麦を原料とした「ビール」の製造から始まります。このようなタンクが二つ向かい合ってパイプでつながっている蒸溜機を使い、2回蒸溜して蕎麦ウィスキーの「もと」ができます。

1回目の蒸溜後に出来上がるお酒はアルコール度数25パーセント。こちらの味見もさせていただきましたが、既にフルーティーで香り高く美味しい!2度目の蒸溜を経て、スッキリとした味の蒸溜酒が出来上がります。


ウィスキー完成には更に熟成をさせる必要があります。

 

冒頭の写真はオーク材の樽に詰められた蒸溜酒の熟成場です。樽はフランスの職人技でフランス産の材木を使って作られたもの、正にメイド・イン・フランスのウィスキーです。

そして特徴的なのは、この中でも更に、ブロセリアンドの森から取れたオーク材のみを使った樽によって熟成するもの。まさにこれぞメイド・イン・ブルターニュ」の蕎麦ウィスキーなのです!

 

ブロセリアンドの森は、アーサー王伝説物語の中に登場する妖精や魔法使いが住む場所として出てきますが、実はブルターニュにします。メニール蒸溜所からはブルターニュの首都レンヌ方向に向かったところにあります。「帰らじの谷」「妖精の鏡」「偽りの恋人たちの岩」…メニール蒸溜所では、これらの伝説がある森のオーク材を使った樽で熟成させたウィスキーが作られています。 

 

…あっ…!

 

これは魔術師マーリン?

 

ウィスキーの出来上がりを見守っているのかしら?

 

蒸溜所にはキリスト教の聖人やケルトの伝説の守り神をモチーフにしたステンドグラスの窓もあり、その中でウイスキーと樽の良い匂いに触れているだけで、伝説の中に迷い込んだような気分になります。

 

尚、こちらの蒸溜所では、年に一度、ウィスキーの樽開きの日には、地元のお客様をおよびし、アーサー王伝説をテーマにした気楽なソワレを酒蔵で開催されるのだそうです。商品のお酒だけはなくて、どこかに妖精が潜んでいるような、そんな雰囲気を楽しんでもらいたのよ、と、案内をして下さったクリステルさんはいたずらっぽい笑顔を浮かべて話してくれました。

 

そして最後はもちろん…

試飲タイム♪

4種類のそばウィスキーを左から順番に賞味させて頂きました。

  • EDDU SILVER
  • EDDU SILVER BROCELIANDE(伝説の森の樽醸造)
  • EDDU GOLD(10年以上熟成)
  • EDDU DIAMANT(15年以上熟成)

冒頭に書きましたように、TakakoもNaokoも、ウィスキーの愛好家とは言えません。そんな二人でも、その香りの良さに美味しく飲めたのがびっくりでした。

一つずつ美味しいと喜んでは試飲をさせていただきながら、最後の大トリはEDDU DIAMANT。これが驚きの味。とろりと舌に残る口当たりの良さ、ブランデーを彷彿とさせる素晴らしい芳香。これがウィスキー?二人も、ご一緒したお客様も、うっとりしながら頂きました。

こちらのEDDU DIAMANTは希少な量しか製造しておらず現在390本のみの限定販売、ボトルには全て番号が入っています。

美味しくて、ご一緒させて頂いたIさんは2本お買い上げされました。

 

日本ではEDDU SILVERが販売されていますので、入手が可能です。

ネットで探したい方は、「エデュー シルバー」で検索してみてくださいね。

他の3本は、是非ブルターニュに足を伸ばされてご賞味・ご購入ください。

 

メニール蒸溜所ではその他、シードル、ランビック、ポモー等のお酒も製造販売しています。記事の最後のリンクから、ネットショップで品揃いをのぞいてみて下さい。

 

蒸溜所内に展示されていた昔の蒸溜機たち。五世代に渡って引き継がれる伝統の、ファミリーヒストリーを感じます。

下の写真には、先代と奥様、そして3人の息子さん、現在の共同経営者さんたちです。右から二番目が、今回案内してくださった奥様のクリステルさん。

土曜日に伺ったのですが、実は土曜日は工房見学は受け付けていません。

一度は断られたのですが、以前Takakoが他のお客様とご一緒して伺っていたこともあり、日本からのお客様のために是非!と無理を承知でお願いした所、例外的に、と言うことで案内をしてくださいました。

お子さんとの時間を割いて私たちのために時間を作ってくださったクリステルさん、本当にありがとうございました。



写真はメニール蒸溜所、および今回ご一緒させていただいたIさんよりご提供いただきました。Iさん、ありがとうございます!


Distillerie des menhirs(メニール蒸溜所)

サイト:http://www.distillerie.bzh/(日仏語)

住所:7 Hent Sant Philibert, 29700 Plomelin(下のGOOGLEMap参照)

最寄駅:Quimper(カンペール)駅。パリからはTGVで3時間45分。そこから車で10キロほど。

 

Takako et Naokoのアテンド・通訳ビジットについては、コンタクトフォームからお気軽にお問い合わせください。